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2012年1月27日金曜日

久留米も雪模様

2クール目の投与のために、また久留米へ。

この日は、関東同様に、九州も雪模様。関東人からは、九州は南国という印象なのだけれど、福岡は実際には日本海側の気候のようで、雪も結構降り、冬は寒い。とはいえ、大宰府を境にして、久留米辺りまで南下すると、気候も変わるのか、雪が積もることはなく、住民も関東のように手袋をする習慣はないようだった。窓の外は吹雪だなと見ていると、南の空は晴れていて日が差している、そして直ぐに雪は止み、日差しが出て、10分もすると、また雪が舞い、というまるで北欧あたりのような目まぐるしく変わる天気だった。

病院で、色々質問をする積もりだったのだが、メモを用意しなかったこと、単独だったのでいつもの癖で質問すること自体を忘れかけたことなどから、どの程度ワクチンが効いているのか、じっくり医師に質問することができなかった。免疫反応事態は「かなり良くなっている」とのこと。しかし、同日に受診していた別の患者さんが、PSAが大幅に下がったらしく、ドセタキセルの休薬についても主治医と相談できる程にまで改善した、というのを聞くと、大違いなのが実感できた。効いてはいるけれども、やはりドセタキセルの補助程度という効き方なんだろうと思う。

とはいえ、体調も概ね改善しているし、ドセタキセルの副作用は相変わらずながら、我慢できるようになったし(手の爪と下痢を除いて)、直ぐに死ぬとも思えないほど精神面も改善を見ているので、QOLの点でも効果があったのかもしれない。

病院の帰り道、JRの駅まで続く広々とした欅の並木道を歩く。ブリジストン通りという1キロ程度の素敵な並木道が昔の久留米城址の二の丸、三の丸を貫いている。駅まで15分程度の散歩道。びっくりしたのが、何とこの通りそのものが、ブリジストン社から市への寄付によるとのこと。久留米には、ブリジストン、石橋家が寄付してできた美術館(かなり立派)、公園、公会堂、博物館(城跡にある有馬記念館)など沢山あり、インフラ整備の一部を石橋家が担っているみたいだ。恵まれた町だなと思う。多分、大学も相当寄付を貰っているのだろうと勝手に想像。

2012年1月20日金曜日

久留米大ペプチドワクチン2クール目に

久留米大から連絡があり、ペプチドワクチン1クール目が終了した際の血液検査の結果、投与ペプチドに対する免疫反応が増加していると認められるので、2クール目に進むことが可能だとのこと。

この日は、午後から能楽堂でお能を見ていたのだが、最初の曲からぼんやりしてしまい、寝てばかり。詞章も良く読み予習もしっかりしたし、過去何回か見た曲だったのだけれど、うつらうつらしてしまった。突然、あれ、今日は連絡の日だった筈と思い出し、番組の途中でロビーに出て携帯を起動すると、久留米大から何回も電話が入っている。慌てて電話をしたら、担当の先生から、2クール目が可能なので、どうしますか、とのこと。お願いします、ということで、あと8回の投与に久留米へ通うことになった。

この日はとっても疲れていた。昼に食事をした御茶ノ水のキッチン・カ○リーという店では、風采が異様に思われたのだろうか、店に入った時から嫌な雰囲気。一番悪そうな席(入り口脇の狭い、風の吹きさらしのような席)に案内され、食事が終わっていないのに皿を下げられ、早く帰って欲しい雰囲気が明々白々。癌患者ってこんな風に差別されるのだろうか。髪がないってだけで、いかにも病人風ってだけで嫌な目に会うものなんだろうな、と初めて知った。お金を払う際、店はがらすきなのに、変な席に案内したことを多少は気にしたのか、「狭い場所で済みませんね」と女将が言ったのは、「もう来ないでね」とも聞こえたが。副作用もあり、そんなこともあり、気が重い日だった。

1時に始まった番組は、あと7時頃まで続く予定で、見たい番組がてんこ盛りだったのだが、健康第一であっさりと諦め、家に帰ってゆっくり過すことにした。帰りの電車で、短い電話での会話だったので、先生の話があまり良く理解できていないことに気付いた。「免疫反応が増加」といっても、ものすごく効果があった、少しだけ効果があったとでは結構差があるけれど、どちらなんだろう(多分後者かな)。増加したことは数値的に確かめられるとはいえ、PSAに影響していないようなのは何故なんだろう。

病院へ行ったら、先生に良く聞いてみよう。患者と殆ど会話をしたがらない主治医と違って、久留米大の担当の先生は、患者にできるだけ分かりやすく説明しようと努力する人だったので、率直に聞いてみようと思う。

とはいえ、駄目もとで、ペプチドワクチンをやって見たいと思っていたこと、主治医から抗がん剤は効いても半年と宣告されていたことから、もしPSAの上昇を多少なりとも抑える効果があるのなら、良しとしようとも考えていたので、多少なりとも効果があるのならば今後も続けたい。交通費や全額自己負担の医療費を考えると、現在引きこもりで実質失業中なので、頭が痛いけれども。



2012年1月11日水曜日

ドセタキセル(タキソテール)8クール目

今日は、9時半に病院に入り、血液検査の後、高血圧の薬を貰いに、内科に並ぶが、混雑のため、午前中には順番は来ず、午後の受診となった。主治医は1時に泌尿器科に来るようにとの指示なので、1時に泌尿器科へ出向くが、抗癌剤投与が開始されたのは、結局1時40分頃。何だかんだで、吐き気止め、タキソテール、ゾメターの3種の点滴が終わったのは4時過ぎだった。その後、内科に回って高血圧の薬を貰い、泌尿器科の内服薬を薬局で貰うと、病院を出られたのは4時半。一日近く病院に居たことになる。非効率で、時間の無駄と思うが、この病院ではこれが普通。

血液検査ではPSAは10台に下がっていた。徐々にではあるが、ほんの少しだけ低下している。喜ぶべきなのか、どうなのか。白血球は相変わらず多く、リンパ球は少なく、赤血球は少ない。

主治医に爪の変色や足の麻痺について聞くと、あまりひどくなると投与は休薬しなければならない、とのこと。基本的に死ぬまで続ける薬なので、休薬は、場合によると死に直結しかねない。PSAが大幅に下がったために休薬する例もあるらしいが、残念ながら、PSAが10台のぼくには当てはまらない話。

久留米大のペプチド・ワクチンの治験も、1クール8回の投与が終了したばかり。治験は、3クール、24回の投与まで可能だが、1クール終了毎に検査があり、効果がないと判断されると、次のクールは行われない。まだ検査結果が来ていないが、どうなるんだろう。あまり反応が見られない(しこりであるとか、腫れるなどの免疫反応が普通効果のある人には出るらしい)から、2クール目は期待薄かもしれない。費用のことを考えると、効かない薬にこれ以上お金を掛けられないのだが、とはいえ、そうなったらなったで、がっかりするだろうなあ。

ドセタキセルは効いても半年だろうとの主治医の予言からすると、そろそろ効かなくなる時期かもしれない。次の治験先を探そうと思うが、今の病院は治験は一切やっていないから情報もなし。隣の大学病院もやっていないようだし、また遠くの病院を探さないといけないのかもしれない。